よく使うクレジットカードでも厳重に守る。安心な保管方法とは

毎日持ち歩くことの多いクレジットカードですから、カード自体にいろいろなストレスがかかるのはやむをえません。しかし、注意しておかないとカードが傷んで使えなくなることもあります。

かと言って、あまり厳重に保護しておくと、いざ使おうと言うときに取り出しが大変だったりします。どの程度保護しておけばいいのかを見てみましょう。

クレジットカード自体を傷めるものは意外に多い

クレジットカードは、ほとんどがポリ塩化ビニルか非晶性ポリエステルと言う材質でできています。これらはこする力には比較的強く、例えば磁気ストライプの読み取りヘッドに繰り返しこすりつけられても、簡単には摩耗しません。

それに対して、とがった物で引っかいたりする力には弱く、場合によっては情報の読出し不良が起こる可能性もあります。

硬いものに当たった状態は良くないので裸でバッグに入れない

鍵や小さなはさみ、ピンの類など、バッグの中には意外にとがったものが入っていることがあります。

こうしたものでカードの表面をひっかいてしまうと、場合によっては磁気ストライプやICチップの端子を傷めることになりかねません。

クレジットカードは、できれば財布やカードケースに入れておくのが良いのですが、どうしてもカード単体で入れる必要がある場合には、少し分厚めのビニールケースに収めておきましょう。

何らかの事情で、緊急にバッグの中に入れる場合は、コピー用紙やチラシなどでくるんで保護しておきましょう。ボール紙を二つ折りにして挟み、カードが出てこないよう輪ゴムを十字にかけておくのも良いですね。

熱と光はカードの材質を傷めてしまうので注意

クレジットカードに使われているのは、熱可塑性プラスチックですから、熱を加えると柔らかくなって変形してしまうのは当然です。それでも、比較的熱に強い素材のものもあります。

一応、50℃を超えるとカードの変形が起こり得ますが、耐熱性の高いものでは80℃程度なら大丈夫なものもあります。ETCカードのように、高温になることもあ車内に置かれるものは、高温に耐える材質で作られています。

逆に極端な低温にさらすと、脆性破壊を起こす樹脂もありますから、高温域でも低温域でも、人間が生活している温度帯で保管するようにしてください。

また、紫外線はプラスチックを劣化させますから、直射日光の当たる場所にクレジットカードを置いておかないようにしましょう。防犯の意味からも、人目に触れない場所で保管するのが好ましいです。

継続的に力が加わるとカードが使えなくなる

プラスチックのカードは、曲げる力を加えてゆくと、あるところで曲がったきりになって元に戻らなくなります。さすがにクレジットカードにこうしたことをする人はいないでしょうが、弱い力を知らずにかけ続けることはあり得ます。

例えば長財布にクレジットカードを入れて、その財布をズボンのヒップポケットに入れているような場合です。立っているときはまだしも、その状態で座ると、意外に曲げる力がかかります。

それを繰り返していると、クレジットカードも徐々に反ってゆき、ある時ATMに入れたらひっかかって出てこなくなったなどと言う現象が起こったりします。

曲がったカードをATMに入れてトラブルを起こすと、下手をすれば機械の修理代を請求されかねません。曲がってしまったら、カード会社に連絡して交換を依頼しましょう。

クレジットカードの情報をダメにするものもある

クレジットカードには3つの方法で情報が書き込まれています。一つはエンボス加工や印字による、カード番号・名義人氏名・有効期限・セキュリティコードです。

もう一つは磁気ストライプに記録されているデータ、そして、最も情報量が多いのはICチップに書き込まれているデータです。カードそのもののデザインもカード会社の情報と言えるかもしれませんが、これは省きます。

磁気ストライプのデータは外部磁力で消えることがある

磁気ストライプはその名の通り、磁気を利用して情報を書き込んでいます。
ですから、強い磁気にさらされると、その情報が消えてしまうことがあります。

磁気ストライプの材質には低保磁力のもの、中保磁力のもの、高保磁力のものがありますが、低保磁力のものはほとんど使われていないのではないかと思います。

低保磁力のものの場合、バッグについている磁石の留め金がちょんと当たっただけでデータが消える恐れがあります。低保磁力のものは、比較的明るい茶色の見た目です。

一方、非常に濃い茶色の中保磁力や、黒に見える高保磁力の磁気ストライプは、ネオジム磁石と言う強力な永久磁石でないと、ちょっと当たったぐらいではデータが消えてしまうことはありません。

それでも、最近ではデスクにくっつけるポケットや、キャビネットにくっつけるトレーなどにネオジム磁石が使われていますから、そうしたところにクレジットカードの入った財布を入れたり置いたししないようにして下さい。

またいくら保磁力が強いものでも、弱い磁石を長時間くっつけておけば、やはり情報が消えてしまう恐れはあります。磁気ストライプの入ったカードに磁石は禁物だと意識しておいてください。

また、携帯電話やスマホも、使用状況次第で強い磁力を発するシーンがありますから、カードとは離しておいて下さいね。

ICチップは静電気で破壊されることがある

ICチップについては磁力を心配する必要はありません。しかし、静電気には注意しておかないといけないのです。ICチップの内部は、非常に狭い間隔で配線がなされています。

そこに表面の電極を通じて静電気が入り込むと、IC内部で放電が起こり、回路が焼けてしまうこともあり得ます。

ただし、IC自体はそれほど静電気を受け止める容量がありませんから、遠くからパチッと放電してICに電気が飛んでゆくと言うことはないでしょう。例えば体に静電気がたまった状態で、金色の電極に直接触れたりしない限り問題は起こりにくいと思います。

ですから、冬場などでよくパチッと来る人は、カードに触れる前にどこかの金属部分に触れて静電気を逃がしておくと安心ですね。

クレジットカードは財布のカード入れに一枚ずつ入れておく

もちろん、カード専用の入れ物に入れて、それを持ち歩いてもOKですが、やはり財布のカード入れに入れておくのが何かと便利です。

この時に注意したいのは、1つのカードポケットには1枚のカードだけを入れ、決して重ねて入れないことです。重ねたからと言って、それでカードが損傷することはありませんが、抜き差しがしにくいので、その際に傷めてしまったりします。

カードごとに入れ場所を決めておくとトラブル防止になる

サイフのスタイルによってまちまちですが、長財布の場合カードポケットは4か所から12か所ぐらいが設けられています。ですので、自分が普段よく使うカードの枚数を確認した上で、財布を購入するのが良いですね。

そして、カードポケットにはいつも同じ場所に決まったカードを入れる習慣をつけておきましょう。これはカードを保護する目的ではなく、カードを紛失したことに素早く気付くためです。

例えば、どこかのお店でカードを返してもらうのを忘れて、その時に気づかなかったとしても、そのカードポケットが空いていれば、次に財布を開いた時に気づくでしょう。

革の財布は静電気防止に役立つ

革の財布にクレジットカードを入れておくことで、ある程度は静電気からICチップを守ることができるでしょう。天然の皮革は適度な湿度を持っているため、静電気がたまりにくくなっています。

もちろん、完全に保護できると言うものではありませんが、普段の生活の中で発生するレベルの静電気であれば、問題なく保護できると思われます。

合成皮革の場合は、静電気を逃がす力はあまりありません。布地とは異なり、それ自体が発生させる静電気は少ないですが、できれば一部だけでも天然皮革を使ったものの方が良いですね。

磁気シールドアイテムは役に立つのか

世の中には、磁気シールドを売り物にした保護アイテムがたくさん販売されています。これを使えばクレジットカードの磁気ストライプを外部磁力から守れるのでしょうか。

結論から言うと、守れることは守れるけれど、それほど意味はないと思われると言うことになるでしょう。クレジットカードでは中保磁力以上の磁気ストライプを使っていることが多いので、市販の抗磁アイテムより強いのです。

もちろん、強い磁気ストライプに弱い抗磁アイテムをくっつけると、その分、より強い磁力に耐えられると言うことにはなるでしょう。抗磁アイテムが本当に役に立つのは、低保磁力の磁気ストライプを使っていることが多い、銀行の預金通帳です。

銀行の預金通帳の保磁力≒抗磁力は約300ガウス、市販の抗磁アイテムの抗磁力は1000ガウス前後ですので、これは効果があると言って良いと思います。

それに対して、クレジットカードでよく使われる中保磁力のもので約2750ガウス、高保磁力のものでは約4000ガウスの磁束密度をもって、やっとデータを消してしまうことができるのです。

財布に入れておくだけでも磁気から遠ざかる

世間で一番よく磁気ストライプがダメになると言われているのは銀行の預金通帳です。これは保磁力の問題だけではなく、磁気ストライプがむき出しなのに、そのままバッグの中に放り込んでいることが多いからです。

財布のカードケースは長財布でも二つ折りでも、カードは一番内側に入ることになりますから外部の磁力源からはその分遠ざかり、影響を受けにくくなると言えるのです。

磁力の場合にも逆二乗の法則は働きますから、距離が2倍になると磁力は4分の1、距離が3倍になると磁力は9分の1になって、それだけ磁気ストライプのデータが壊れにくくなると考えて良いのです。

さらに、市販の抗磁カードなどを一緒に入れておくと、効果があると思われます。しかし、充分に高い磁場の中では全く効果がありませんので、抗磁カードを入れてあるからと言って強い磁場を発生する装置に近くなどに持って行ってはいけません。

もちろん永久磁石でも、数ミリの大きさで1個3000ガウスぐらいのパワーを持つ、ネオジム磁石のようなものがありますから、磁石には近づけないと言う意識を持っておくことが大事です。

クレジットカードの扱いは慎重に

わざわざそんなことをする人はめったにいないと思いますが、ネイル用のアイテムなどを使って、カードをデコったりしてはいけません。

クレジットカードの厚みが変わってしまうと、機械に通らなくなるので使えなくなります。磁気ストライプとICチップを避けてもダメです。

また、そんなに厚みは変わらないだろうと、マニュキュアや油性ペンなどでカードに何かを書き込むこともやめて下さい。そうしたものに使われている有機溶剤はカードの材質を劣化させます。除光液についても強力な有機溶剤ですからカードを傷めます。

エタノールやイソプロパノールのような、消毒に使われるアルコール程度であれば、汚れをふき取るくらいに使う分には問題ありませんが、しつこい汚れを落とそうとして、浸しておくようなことをしてはいけません。

汚れ落としのコツは「クレジットカードの汚れを落とす簡単な方法!キレイを保つ保管のコツ」でも紹介しています。

クレジットカードはあなたの信用を形にしたものです。

それをぞんざいに扱うと言うことは、自分の信用をぞんざいに扱うことだと思って下さいね。

※ 掲載の情報は2019年7月現在のものです。

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