プリペイドカードとは?クレカやデビットカードとの違いを徹底解説

クレジットカードとプリペイドカードの違いがよく分からない人は、意外と多いのではないでしょうか。
クレジットカードを利用すると。クレジットカード会社に使用するお金を建て替えてもらい、後日クレジットカード会社への支払いを行います。
対してプリペイドカードは、カード自体が金額データを持っていて、そのお金で買い物などをします。
またプリペイドカードの中には使い捨てタイプだけではなく、チャージ(入金)することによって、繰り返し使えるものもあります。
この記事では、プリペイドカードとクレジットカードはどう違うのか、どちらが得なのかを徹底解説していきます。
この記事の目次
プリペイドカードとクレジットカードの違い
プリペイドカードとクレジットカードでは、次のような点で違いがあります。
- 支払い方法
- 入会方法
- 利用方法
- サービス
それぞれ見ていきましょう。
プリペイドカードとクレジットカードは支払い方法が違う
プリペイドカードとクレジットカードでは、支払い方法について、次のような違いがあります。
プリペイドカード | クレジットカード | |
---|---|---|
お金の支払い | 前払い | 後払い |
支払い種類 | 一括払いのみ | 一括、分割、リボ払いなど |
利用限度額 | チャージしてある分だけ | カードの限度額まで |
手数料 | チャージ時に必要 | 分割、リボ払い時に必要 |
プリペイドカードは、「財布」のようなものだと考えると分かりやすいでしょう。あらかじめカードにチャージした(財布にお金を入れた)分だけ買い物で利用できます。
チャージ額を超える買い物には、プリペイドカードは利用できません。
また、プリペイドカードは、入金できる金額も上限が設けられています。
たとえば「dカード プリペイド」は30万円がチャージ上限ですし、オリコのプリペイドカードは25万円がチャージ上限です。
入会についての違い
プリペイドカードとクレジットカードでは、入会について、次のような違いがあります。
プリペイドカード | クレジットカード | |
---|---|---|
入会審査 | 審査なし | 審査あり |
銀行口座 | 不要 | 必要 |
年会費 | 不要 | 必要(年会費無料もある) |
選べる国際ブランド | VISA、MasterCard、JCB | 5大国際ブランド全部 |
一方でプリペイドカードは誰でも使えます。その点が大きなメリットです。
プリペイドカードは公共料金等の支払いに使えないことがほとんど
プリペイドカードとクレジットカードでは、利用可能な状況について、次のような違いがあります。
プリペイドカード | クレジットカード | |
---|---|---|
公共料金 | 利用不可 | 利用可能 |
有効期限 | 有り(消滅) | 有り(更新) |
決済対応機種 | 少ない | 普通 |
プリペイドカードは電気、水道、ガスなどの公共料金、さらに保険料やネット回線費などの支払いにも使えません。
他に高速道路通行料、電子マネーの購入費などにも利用できず、クレジットカードより用途が限られています。
また、プリペイドカードには有効期限があり、それを過ぎるとチャージしたお金も無駄になってしまいます。
他にプリペイドカードの方が、対応している機械が少ないという弱点もあります。たとえばVISAのマークがあるお店なら、VISAのクレジットカードでもプリペイドカードが使えるのが基本です。
しかし、お店においてある決済用機械の種類によっては、プリペイドカードに対応していない場合があります。
プリペイドカードに付帯されるサービスは非常に少ない
プリペイドカードとクレジットカードでは、サービスについて、次のような違いがあります。
プリペイドカード | クレジットカード | |
---|---|---|
ポイント還元 | 少ない | 多い |
保険 | 無し | 有り(無いカードも) |
優待 | 無し(一部割引など有り) | 有り(無いカードも) |
クレジットカードを利用した場合、ポイントがついてお得です。しかしプリペイドカードの多くは、こうしたポイント還元がありません。
ただし、次のプリペイドカードなど、一部ポイント付与を実施しているものもあります。
- 楽天銀行プリペイドカード
- LINE Payカード
- おさいふPonta
- dカード プリペイド
「楽天カード」など、プリペイドカードへチャージをした時にポイントが貯まるクレジットカードもあります。
こうしたクレジットカードを使えば、ポイントがつかないプリペイドカードでもお得に利用できます。
プリペイドカードとデビットカードの違い
デビットカードは、自分の「銀行口座」と紐づけされた決済用カードです。プリペイドカードが「お財布」の変わりとするならば、デビットカードは持ち歩ける「ATM」に例えられるでしょう。
プリペイドカードとデビットカードには、次のような違いがあります。
プリペイドカード | デビットカード | |
---|---|---|
チャージ | 必要 | 不要 |
引き落とし | カードから即時 | 銀行口座から即時 |
利用限度額 | チャージしてある分だけ | 口座残高だけ |
銀行口座 | 不要 | 必要 |
ポイント還元 | 少ない | 普通 |
選べる国際ブランド | VISA、MasterCard、JCB | VISAとJCB(極少数MasterCardも) |
多くのデビットカードは、ポイントが還元されます。ただし還元率は、クレジットカードより少ないことがほとんど。
だったら、面倒なチャージがいらないデビットカードの方が良いのでは?
でも、デビットカードには「口座にあるだけ使えてしまう」という弱点もありますよ。
多くのデビットカードでは、不正利用の補償が「年間100万円」などと決められています。
もしも口座に300万円あって、全額使われてしまった場合、返ってくるのは100万円だけです。しかも、利用と引き落としが同時なので、気づいたときには手遅れになります。
次の記事では、デビットカードのメリットについて詳しく説明しています。
プリペイドカードとクレジットカードはどっちが得?
それでは、プリペイドカードとクレジットカードのどちらを使ったほうがお得なのか検討していきましょう。そのため、それぞれのメリットについてまとめました。
プリペイドカードのメリットは次のようなものです。
- 審査、口座が不要な手軽さ
- 限度額の低さから無駄遣いを防げる
- チャージ分以上は損をしない
対してクレジットカードのメリットは次のようなものです。
- 充実したサービス
- 支払いを後回しにできる
- 分割払いやリボ払い
プリペイドカードに適した利用方法
プリペイドカードの利用に適した人としては、「未成年者」と「高齢者」が考えられます。
こうしたクレジットカードの審査に不利な傾向のある人でも、プリペイドカードなら利用可能。
また、子供や認知症の高齢者などに大金を持たせるのは不安ですが、プリペイドカードならチャージで利用可能金額を自由に制御できて安心です。
もう1つの使い道は、「家計の管理」です。利用から支払いまでにタイムラグがあるクレジットカードと違い、プリペイドカードならすぐに利用金額が反映されます。
日々の買い物をプリペイドカードでおこなえば、使ったお金がすぐにわかり、家計簿整理に有効です。
クレジットカードに適した利用方法
何か高額な買い物をしたい場合は、クレジットカードが適しています。利用上限が多いことに加えて、分割払いやボーナス払いを利用すれば、家計にかかる負担を平均化できます。
ポイント還元率や保険、優遇特典など、基本的なサービスではクレジットカードの方が有利です。プリペイドカードとクレジットカードのどちらか1つに絞りたい人は、クレジットカードを選んでおいたほうが無難でしょう。
プリペイドカードも便利だが基本はクレジットカードがおすすめ
プリペイドカードは、若者や高齢者など、クレジットカードを作りにくい人におすすめです。
しかしクレジットカードを持てないなどの制限がないなら、クレジットカードを利用したほうが、さまざまな面でメリットが大きいでしょう。
どんなクレジットカードが自分に合っているのか知りたい人は「初めてのクレジットカードの選び方」の記事も参考にしてくださいね。