PiTaPaはクレジットカード的に使う。紐付け・単独利用OK

PiTaPa と言う交通系電子マネーを聞いたことがありますか。実はちょっと変わり種の交通系電子マネーなのです。関西を中心に展開していて、主に私鉄、地下鉄・バスなどで利用できます。

しかし、他の交通系電子マネーとの相互利用は、JR西日本の ICOCA を除いてはあまり進んでいません。それはこのカードの支払い方に特徴があるからなのです。

PiTaPa の大きな特徴は後払い式であること

Suica を筆頭に「交通系電子マネー」と呼ばれるものは、すべて前払い式です。IC カードにチャージされた金額の範囲で、乗車券として利用することができますし、電子マネーとして買い物に利用することもできます。

そして、前払い式のメジャーな交通系電子マネー 9 種類は、「交通系 IC カード全国相互利用サービス」を通じて、全国で相互利用することが可能です。なので、後払い式(ポストペイ式)の PiTaPa は少し利用に制約があるのです。

PiTaPa エリアは関西一円を中心としている

PiTaPa は関西一円をエリアにしているんですよね。そうなってくると JR 西日本の ICOCA との関係が気になるんですが、相互利用は可能なんでしょうか。
IC 乗車券の部分では相互利用可能です。他のエリアの IC 乗車券との相互利用にはチャージが必要ですが、ICOCA エリアではポストペイのまま利用が可能です。
PiTaPa は IC 乗車券機能も電子マネー機能も、両方とも後払い方式です。ですので、電子マネー部分については他の交通系電子マネーとの相互利用はできません。

ただし、プリペイド方式の Suica や TOICA などと相互利用する場合には、チャージしておくことが必要になりますから、プリペイド機能も備えています。

PiTaPa が利用できる主な交通機関は次のとおりです。非常に多くの事業者がありますので、一部を抜粋しました。

  • 阪急電鉄
  • 近畿日本鉄道
  • 阪神電気鉄道
  • 南海電気鉄道
  • 京阪電気鉄道
  • 泉北高速鉄道
  • 大阪モノレール
  • 阪堺電気軌道
  • 叡山電鉄
  • 京福電気鉄道嵐山線
  • 山陽電気鉄道
  • 京都市交通局
  • 神戸市交通局
  • 大阪シティバス
  • 大阪空港交通
  • 京阪バス
  • 京阪京都交通
  • 近鉄バス
  • 京都バス
  • 奈良交通

このように、メジャーな多くの交通機関で利用できます。上から 4 つは、プロ野球の球団を持っているか持っていた会社ですね。

PiTaPa には入会審査があるが救済手段もある

PiTaPa はポストペイ式ですので、発行会社である「スルっと KANSAI 」と債権管理会社である「三井住友カード株式会社」による立て替え払いが発生します。つまり、電子マネーでありながら一種のクレジットカードとして働くのです。

ですから、入会には審査が必要ですし、高校生を除く 18 歳以上でないと発行されません。しかし、あとでお話しますが、一定の条件をクリアすれば小学生以上には子供用家族カードの発行が可能です。

PiTaPa は割賦販売法の適用を受けますから、利用状況が指定信用情報機関に登録されます。ですので、クレジットカードなどで金融事故を起こした過去があると発行されません。しかし、それでは IC カード乗車券が使えず不便なので、救済策が設けられています。

審査に通らなくても PiTaPa 交通利用だけなら発行できる

上でお話したとおり、PiTaPa はポストペイ式で、実質クレジットカードと同じ扱いになりますから、発行前に審査が行われます。そして、審査に通らなかった場合 PiTaPa は発行されません。

しかし、予想される月間利用料金の 4 倍の保証金を入れることで「保証金預託制 PiTaPa 」の発行を受けることができるのです。

保証金預託制のものは PiTaPa ショッピングには使えない

保証金預託制 PiTaPa と言うのは、アメリカのセキュアードカードのようなものなのでしょうか。使い続けることでクレジットヒストリーも貯まると便利ですよね。
残念ながらクレヒスはたまりません。セキュアードカードとは似て非なるものです。むしろ ETC パーソナルカードに近いものだと考えたほうがいいでしょう。

保証金預託制 PiTaPa を申し込む場合、次のような手順になります。

  • PiTaPa お客様相談室 保証金預託制 PiTaPa 受付デスクへ電話して申し込む
  • 申込書が郵送されてくる
  • 申込書に必要事項を記入する
  • 一か月の希望利用枠金額を、1・2・3・4・5 万円の中から選ぶ
  • 記入した申込書に本人確認書類を添付して郵送する
     ・運転免許証
     ・健康保険証
     ・パスポート
     ・在留カードまたは特別永住者証明書
     ・住民票の写し
  • 上で選んだ利用枠金額の 4 倍( 4・8・12・16・20 万円)を郵便払込書で所定の口座に払い込む

手続きが完了したらカードが送られてくるのを待って下さい。ただし、過去に PiTaPa 会員資格を取り消されたことのある人は、保証金預託制 PiTaPa であっても発行されませんので、乗車券を現金で購入して乗車して下さい。

保証金預託制 PiTaPa には制約がある

保証金預託制 PiTaPa は、鉄道・バスなどの交通機関で IC 乗車券として使う以外の利用はできません。

また、20 歳以上でないと発行してもらえません。とは言え、2022 年 4 月に予定されている成人年齢引き下げ後にはこれも引き下げられる可能性はあります。

  • PiTaPa ショッピング
  • タクシー運賃の支払い
  • PiTaPa 定期サービス

これらは利用できませんし、途中で限度額を変更することもできません。保証金については、解約時に払い戻し手数料税別 1,000 円を差し引いて返金されます。

PiTaPa にはプリペイド用のチャージ機能も備わっている

PiTaPa を他の IC 乗車券を運用しているエリアで利用しようとした場合、ICOCA のエリア以外では事前に PiTaPa にお金をチャージしておかなくてはなりません。

基本は現金チャージですが、オートチャージの場合は後払いでチャージすることができます。ただし、金額がそれほど大きくないので他の地方で利用する場合は現金チャージのほうが確実ですね。

PiTaPa エリアの各駅や JR の主要駅の対応券売機などで現金チャージができます。オートチャージは事前に登録作業を行い PiTaPa エリアの自動改札を通過すると、残額が 1,000 円を下回っていた時に 2,000 円分のオートチャージが行われます。金額は変更できません。

ポストペイエリアではチャージ金額は利用できない

チャージができるなら、ポストペイが嫌な人はプリペイド式で使えるので便利ですね。
残念ながら、そううまくは行きません。PiTaPa エリアはもちろん、JR 西日本のポストペイエリアでも自動的に後払いになり、チャージ額からは使われないのです。

また、PiTaPa 加盟店以外ではショッピングにも使えません。ショッピングを含めて、保証金預託制 PiTaPa 以外の普通のものは次のような利用限度額に決められていて変更もできません。

  • IC 乗車券:割引前金額で月間 15 万円
  • 電子マネー:1 日 3 万円・1 か月 5 万円
  • IC 定期券購入時:別途 1 か月 20 万円

さらに、連続3ヶ月間の毎月 1 日~10 日までの利用合計額は、定期購入時でも 60 万円が最大になります。

PiTaPa は入会金・年会費ともに無料です。(一年間全く利用がないと、維持管理料税別 1,000 円が発生します。)年会費無料のクレジットカードと考えれば、60 万円の与信枠は決して小さくありませんね。

家族会員を利用して子供にもカードが発行できる

PiTaPa には 1 回払以外の支払い方法は存在しません。これがクレジットカードと比べて弱いところです。一方で、家族カードについてはクレジットカードよりずっと広い範囲の発行が可能になっています。

PiTaPa は、保証金預託制のものを含めて家族カードが発行できます。その範囲は次のとおりです。

  • 家族会員:18歳の2月1日以以降
     ・配偶者
     ・生計を共にする子供
     ・生計を共にする両親
    ショッピング利用もできる
  • 家族会員(ジュニア):小学校卒業年の2月1日以降
     ・高校生など
     ・中学生
    ショッピング利用不可
  • 家族会員(キッズ):小学校入学年の2月1日以降
    ショッピング利用不可

クレジットカードに搭載されたPiTaPa

PiTaPa はクレジットカードに搭載されていたり、クレジットカードの子カードとして発行されたりすることもあります。特に PiTaPa の運用に深く関わっている三井住友カード系のカードが強いようですね。

でも、プリペイド部分のチャージには使えませんし、ポストペイ部分の支払いにも使えません。便利な附属機能というだけですので、カードごとの差はあまりありませんから、カード本来の機能で自分に適したものを選んでください。

PiTaPa 搭載カードのいろいろ

PiTaPa を搭載したカードには、クレジットカードとキャッシュカード、あるいはその両方を兼ね備えたものがあります。

  • スタシアカード(緩急阪神グループ)
  • サイカカード(池田泉州銀行)
  • OSAKA PiTaPa カード(大阪メトロサービス)
  • AOYAMA PiTaPa カード(洋服の青山)

4 種類にまとめましたが、それぞれのカードには複数のバリエーションがありますので実際にはずっと多くのものがあります。

PiTaPa を子カードとして発行しているカード

クレジットカードに付属するサービスとして PiTaPa を発行しているものはたくさんあります。

  • スタシアカード(緩急阪神グループ)
  • サイカカード(池田泉州銀行)
  • e-kenet PiTaPa カード(京阪電車グループ)
  • minapita カード(南海電車グループ)
  • KIPS PiTaPa カード(近鉄グループ)
  • KIPS 三菱UFJ-VISA (三菱UFJ銀行)
  • 三井住友PiTaPa (三井住友カード)
  • ANA PiTaPa カード(ANA カード)
  • はぴe PiTaPa カード(関西電力グループ)
  • TS CUBIC PiTaPa カード(トヨタファイナンス)
  • MIE BANK PiTaPa カード(三重銀行)
  • たんぎん PiTaPa カード(但馬銀行)
  • 南都 PiTaPa カード(南都銀行)
  • JP BANKカード PiTaPa (ゆうちょ銀行)
  • UC PiTaPa カード( UC カード)
  • RESONA CARD PiTaPa (りそな銀行)
  • みなとカード PiTaPa (みなと銀行)

こうした発行会社のクレジットカードを持っていたら、申し込むだけで追加することができますから便利ですよ。多くのところで手数料や年会費は必要ないと思います。

使い勝手で選ぶのが交通系電子マネーの基本

こうした電子マネーの紹介記事の多くは、どれがポイントで有利だとかサービスが多いだとかいう内容になりがちですが、それに目がくらむと損をします。特に交通系電子マネーはベースが IC 乗車券であることを忘れてはいけません。

特にそれ自身が一種のクレジットカードである PiTaPa は、「自分が普段よく利用する交通機関で便利かどうか」をよく見極めて判断してください。

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