クレジットカードのオフライン認証とは?決済方法も紹介!

現在、クレジットカードによる支払いのほとんどは、オンラインで加盟店とカード会社を結んで情報のやり取りが行われます。ごく例外的にオフラインで行われるケースもありますが、この際には不正が行われる可能性もあるので注意が必要です。

とは言え、国内での犯罪の例は現在ではそれほど多くなく、外国でのトラブルの方が目立っているようです。また、オフライン取引で被害にあうのは、むしろ加盟店やカード会社の方が多いようです。

オフライン取引は通信回線が使えない時に行われることが多い

クレジットカードの支払いが受け付けられる際には、加盟店の通信機器を通じてカード会社に接続し、そのカードの有効性などを確認する「信用照会」(オーソリゼーション)が最初に行われます。

これで問題がなければ、支払に関する通信が行われ決済が完了します。ところが、最初から通信設備がなかったり、通信が不可能な場所でカードを使う場合に、やむを得ずオフラインで支払いを受け付ける場合があるのです。

通信できない場所の代表格は飛行機の中

海外旅行の際、飛行機の中で免税品を売りに回っているのをよく目にしますね。往復でチケットを買っている場合、往路で注文だけしておいて、復路で受け取ると言うこともできます。

この免税品はもちろんクレジットカードで購入することができます。しかし、飛行機の中ですから電波を発信する通信装置は使えませんし、そもそも空の上ではクレジットカードの通信に使う電波は通らないことがほとんどです。

ですから、当然このカード支払はオフラインで行われています。

では、カードの限度額オーバーでも使えるのでしょうか。残念ながらそう上手くは行きません。

飛行機が着陸したら、すぐに機内のハンディターミナルを使ってカード会社との通信が行われます。そして、信用照会で決済不可と言う連絡が返ってきたカードの持ち主には、他の支払い方法への変更が促されます。

飛行機の中での利用については、ボーディングブリッジが接続されてドアが開くまで、乗客は逃げ出せないわけですから、安心してオフラインでの支払いを受け付けられますね。

また通信に時間がかかって、降機後まで処理が終わらなくても、もともとパスポートで本人確認が取れた状態ですから、あとからいくらでも請求できますね。

不正なカードを使っていたとしても、パスポートが本物なら問題なく警察に届けて、事後処理を依頼することもできるでしょう。

タクシーやガソリンスタンドでもオンラインのところが増えている

昔はタクシーでクレジットカードを使うと、オフライン処理だったためにカードを通して伝票が出てくるのを待ち、それにサインするだけで済みました。

ところが、近年はちゃんとオンライン処理を行うために、電波状態が悪い場所だとなかなか処理が終わらず、イライラさせられることが増えたように思います。

同じように、セルフのガソリンスタンドでカードを入れると、昔なら跳ね返されるような勢いですぐにカードが出てきましたが、現在は「センターと通信中です」などの文字が出て、少し待たされることが増えました。

このように、通信環境がどんどん整ってきていますので、オフラインによる取引の機会はどんどん減っています。

オフライン取引については、必ずしもカード利用者の不利になるとは限りませんが、クレジットカードが使いにくいケースを想定して、ある程度の代替支払方法を準備しておくと良いでしょう。

カード犯罪に巻き込まれるのはオフライン取引だからではない

実際に、オフライン取引を悪用したカード犯罪と言うのは、いくつか報告されています。

しかし、オフライン取引の弱点を利用したとはいえ、もともとカード利用者が誤ったカードの使い方をしたことが原因であることが目立ちます。

例えば、クレジットカード情報を他人に教えたり、友人だからと気軽にクレジットカードを貸してしまったりと言ったことがベースにあって、オフライン取引が悪用されています。

オフライン取引の弱点は限度額オーバーが分からないこと

これは伝聞ですので、正確なところはわかりませんが、タクシー料金の支払いのために友人にカードを貸した人が、翌日カードを返してもらって次の請求が来た時に、とんでもない金額になっていたと言う例があったようです。

これは、深夜にタクシーで帰る友人に好意でクレジットカードを貸したら、その友人と結託したタクシー会社が、クレジットカードをオフラインで大量に使うと言うことを行ったそうです。

オンラインで限度額の確認を行っていませんから、限度額を超えて使ってもエラーは出ません。そして、あとでカード会社に請求を立てて、限度額オーバーがわかっても後の祭りだったと言うことです。

今では、こうした異常な取引はカード会社が承認しませんから、このような犯罪は起こりにくいでしょう。しかし、そもそもカードを他人に貸すと言う重大な規約違反があったのがベースになっています。

いくらオフライン取引だからと言っても、そもそもカードを貸さなければ不正の行われようがないので、利用者の責任が大きいと言えるでしょう。

オフライン認証はICカードに限ると言う方向になってている

上の例のようなパターンは、カードを紛失したり盗まれたりした場合にも起こり得ます。

そこで「クレジット取引セキュリティ対策協議会」は、オフライン認証を確実にするため、ICカードでのみオフライン認証を可能にするような方針を示しています。

クレジットカードの磁気ストライプには暗証番号は記録されていませんが、ICチップには記録されています。この記録は複雑に暗号化されていますから、カード会社から事前に情報を得た端末でないと読み取ることができません。

そこで、オフラインであれオンラインであれ、ICカードの取引にして、暗証番号の入力を求めれば不正利用を予防することができます。

また、非接触式クレジットカード(VISA payWaveやJCB J/Speedyなど)の場合は、磁気ストライプのサインレス決済と同じように、少額に限り使えるようにすることを推奨しています。

そういった意味で、今後はかざすタイプの決済や暗証番号を求められる決済以外のお店では、クレジットカードを使わないようにする方向で意識しておくのが良いでしょう。

古い方法ですが、伝票とカードを小さな箱に挟んでレバーを往復させ、伝票にカードのエンボス文字を写し取るインプリンタ方式も、あまり良くない決済方式ですので、非常時以外は利用しない方が良いと思います。

基本的に2018年6月中には日本全国でICカード対応のレジが導入されるよう法律が改正されています。しかし、罰則規定がないため、実際に完全に導入されるまではもう少し時間がかかるでしょう。

それでも、東京オリンピックを意識した制度改革ですので、2020年7月中には完了すると思います。それまでには私たちの意識も改革しておく必要がありますね。

タクシーでは専用アプリが便利かもしれない

店舗でクレジットカードを利用する場合、電話が通じていれば日本全国どこでもオンライン取引が可能です。ですから固定店舗については特に問題はないでしょう。

しかし、例えばタクシーを長距離利用して、さて降りようと思ったら電波の届かない場所だった場合、カードのオンライン取引は不可能です。

こうした時にアプリが役に立ちます。

すべてのタクシーではないが全国に広がっている

47都道府県の740タクシー事業者が加盟している「全国タクシー」の”JapanTaxi Wallet”は、スマホアプリにクレジットカードを登録しておくだけで、到着前に支払い手続きを完了させておける支払方法です。

これは客席の前に設置されている液晶画面に表示されるQRコードをアプリ経由で読み取っておくだけで、クレジットカードを出すことなく、到着後に自動的に決済されるものです。

定額運賃など、一部のケースでは利用できませんが、普通にタクシーに乗る分には便利に使えるものです。言ってみれば、タクシー専用のペイアプリと言うことになるでしょう。

東京の日本交通や京都のヤサカタクシーなど、1000台を超える車両数を誇る会社から、1桁台数の小規模事業者まで、広く利用されているようです。

タクシーでカードをよく使う人はチェックしてみて下さい。

これなら通信状態を気にすることも、支払に手間がかかると言うこともなく安心して利用できます。

交通系電子マネーが使えるタクシーもある

タクシーも交通機関だけに、交通系電子マネーが使える法人タクシーは、多くはないものの大手タクシーでは存在しています。

行き先が不便なところで、電波状態からクレジットカード払いに不安がある場合は、あらかじめ交通系電子マネーにチャージしておいて、電子マネーが使えるタクシーを呼ぶと言う方法もあります。

もちろん、上で紹介したタクシー用のペイアプリに対応している会社の車を選んで呼んでも良いわけですが。

タクシーは、行き先がどこになるかわからない交通手段だけにクレジットカード決済には少し不安が付きまといますので、代替手段を考慮しておくと安全ですね。

クレジットカードのバックアップに現金を持っておく

かつては、支払いは現金で行うのが中心で、予定外に高額になってしまい手持ちの現金では足りない時にクレジットカードを使うと言うのが一般的でした。

しかし、キャッシュレス化が進む現在では、支払はクレジットカードや電子マネーで行い、オンライン取引ができないようなシチュエーションに出くわした時に、現金で間に合わせると言うイメージで良いでしょう。

大規模災害の時にはオフライン取引もやむなし

通信インフラが途絶するような大規模災害が発生した時には、支払い手段についても困ることが多いでしょう。運よく現金を持っていても、銀行が機能していなければお店におつりがないかもしれません。

そのような際には、インプリンタを持っているお店でクレジットカードのオフライン決済と言う方法も、緊急避難的には有効です。

しかし、原則としてインプリンタの取引ではカード会社と電話でカードの有効性を確認する必要が出てきます。オンライン取引ができない通信状況では電話が通じるかどうかも怪しいですね。

数千円程度の金額であれば、お店の側でリスクを取って対応してもらえるかもしれませんが、それはあくまで善意の問題になるので、必ず使えると言う保証はできません。

大規模災害はめったにあることではないので、万が一の際には、使える方法は全部試してみると言う考え方で対処して下さい。

2020年になっても暗証番号取引ができない店は危険だと判断する

先に紹介した通り、法律では2018年6月以降、少なくとも7月になったら全てのクレジットカード加盟店は、ICチップを使って暗証番号入力を行うレジに変更する義務が課せられています。

ICチップを使う機械は、カードを挿入して固定した上で暗証番号を入力するタイプのものです。

ですから、2018年7月の段階でカードを溝に挟んでスライド(スワイプと言います)させているお店は、法律違反ですしセキュリティに問題のあるお店だと考え、利用を控えましょう。

現在のところ、その法律に罰則規定はありませんから、横着をする店も多くあると思いますが、利用者が厳しい目を持っていれば加盟店側も罰則がないことにあぐらをかいている訳には行かなくなります。

私たちのクレジットカードの安全性を確保するため、利用者が目を光らせるようにして下さい。

※ 掲載の情報は2019年7月現在のものです。

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