クレジットカードを変えたい。方向性を定めて行わないと損をする

クレジットカードを変えたい時ってありますよね。年会費無料のカードじゃカッコ悪いから、本格的なカードが欲しいとか、逆に無理して高い年会費のカードを持ったけれどそれが負担になっているとか。

もちろんカードを変えるのは自由ですし、誰に遠慮する必要もありません。しかし、注意するべき点を押さえておかないと、損をしてしまう可能性があるのです。

信用情報がきれいでない時はカードは変えないほうが良い

クレジットカードを申し込んだり利用したりしていると、その情報が指定信用情報機関に登録されることはよく知られていると思います。この情報は、すべてのクレジットカード会社が閲覧することができます。

ですので、その情報によって今持っているクレジットカードまで失う可能性もゼロではないのです。

カードを解約してもカードの利用情報は一定期間残る

クレジットカードを解約しても、どのように利用していたかという情報は指定信用情報機関に残ります。基本的には支払いを完了した日か解約した日の遅い方から5年間残るようになっています。

指定信用情報機関は3社ありますが、最近では多くのカード会社が複数の機関と契約しているようですね。

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC):クレジットカード系の情報機関
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC):消費者金融系の情報機関
  • 全国銀行個人信用情報センター:銀行・信金・信組系の情報機関

CICについてはほぼ全部のカード会社が加盟していますし、JICCに加盟しているカード会社も多いです。全銀協についてはカード会社はめったに加入していませんが、事故情報は3社で共有されます。

クレジットカードを変えようかと思っているのであれば、金融事故は起こしていないということでしょう。金融事故になっていたらクレジットカードが強制解約されることがほとんどです。

ですので、「金融事故にはなっていないけれど延滞履歴がある」と言うケースの話題になります。

CICは毎月の入金状況を記録・公開している

クレジットカード系の指定信用情報機関であるCICは、毎月の支払い入金状況を克明に記録しています。

横一列に並んだマス目に $ マークがついていれば、正常に入金されたということです。そしてマス目は24個あり、毎月新しいマークが追記され、古いものが押し出されて消えるようになっています。

つまり、25ヶ月前の記録は残らないということですね。正常に入金とは次のようなものです。

  • 約定日(最初の引き落とし指定日)に入金があった
  • 入金金額は請求金額通りか、それ以上であった
  • カード会員本人からの入金であった

銀行引き落としの場合、残高不足さえ起こしていなければそれでクリアです。

一方、残高不足などの理由で支払い指定日に支払いが行われなかった場合、A・B・C いずれかのマークが付きます。Aは顧客都合による入金遅れなので、これはマイナス評価になります。

Bは銀行のシステムトラブルなど、顧客に責任のない入金遅れなのでマイナス評価にはなりません。Cは原因不明の入金遅れで評価がどうなるかはカード会社の判断です。

他にもいくつかありますが、$・Bマーク以外の印がついている場合、カード会社の新規入会審査や途上与信でマイナス評価になります。

このマイナス評価の可能性がある段階では、カードの変更は考えないほうがいいということです。

カード変更の順番は新カードの申込みを先にする

カードの変更をしたいと思い立った場合、まず上の項目を参考に、過去2年間のカード利用の実績を思い出してください。

それで問題がないようであれば、新しいカードの申し込みを行います。

難易度にかかわらず新カードの申込みの結果を待ってから解約する

旧カードの解約を先にすると、新カードの審査に通らなかった場合クレジットカードを失うことになります。

カードの枚数が多いと審査が厳しくなるのではないかと考えて解約を急ぐ人がいますが、それは間違いです。

もちろん所有数が多すぎると審査に通りにくくなるのは事実ですので、その場合はまず不要なカードを全部解約してからにしましょう。

一概には言えませんが、次のような属性が低めの人の場合、3~4枚目くらいから審査が厳しくなると思います。

  • 専業主婦/主夫・学生・無職など固定収入がない人
  • アルバイト・パートなどで収入が少なく不安定な人
  • 雇用形態にかかわらず、年収が250万円以下の人

こうした人の場合、次のカードを考える前にどれか一枚に機能を集約させて、他のカードを解約しましょう。遅くともその3か月後くらいには解約したことが情報に反映されます。

それから新しいカードを申し込んで下さい。解約したカード会社には、その後しばらくの間新規申し込みをしても審査落ちしやすくなるので、少なくとも数年以上は申し込まないことを意識しておいて下さい。

利用実績に不安がある場合はCICに開示請求を行う

もちろんJICCと全銀協センターにも自分の情報を開示してもらうよう依頼できますが、クレジットカードに関する情報だけならCIC一社で間に合うことが多いです。

開示請求には1,000円くらいのお金もかかりますから、特に不安がない限りCICだけでいいでしょう。特に不安がある場合というのは次のようなケースです。

  • 消費者金融系のクレジットカードで支払い遅れがあった
     ・申込時にキャッシング枠をゼロにできないカードを含む
     ・CICとJICCに開示請求をする
  • 銀行系のクレジットカードで支払い遅れがあった
     ・CICと全銀協センターに開示請求をする

様式と情報の読み方は情報開示の際に教えてもらえます。そして、そこに不利な情報が載っていた場合は、カードの変更は諦めましょう。

一方、CICにだけは必ず開示請求を行ったほうがいい人もいます。

  • 短期間だけれど支払いが遅れたことのある人
  • 銀行引き落とし以外の方法で支払っていて、入金額を不足させたことのある人
  • 携帯電話料金の支払いが遅れたことのある人

これらの場合、不利なデータが残っている可能性がありますが、まれに載っていないこともあります。

入会特典狙いのカード変更はおすすめできない

さて、そうした利用実績の問題がクリアできたらいよいよ変更先のカードを申し込むわけですが、その際に「なぜ新しいクレジットカードが欲しいのか」についてしっかり考えておきましょう。

いろいろな理由はあると思いますが、基本的にクレジットカードの機能そのものを変更する目的で行うのがいいです。

クレジットカードを変える動機はいろいろある

最初に少し触れましたが、特にメインとして使っているクレジットカードを変更しようと思い立つ理由にはいろいろなものがあります。グレードアップの方向では次のようなものが考えられます。

  • 年齢や社会的立場が上がったので、より良いカードが欲しくなった
  • スーパーのカードなど決済以外にメリットが少ないカードでは物足りなくなった
  • 年会費無料の物では与信枠が小さいので、もっと大きな枠のカードが欲しくなった

特に若い頃に作ったカードでは不十分になったと言うケースも多いでしょう。一方逆のケースもあります。

  • 特典が豊富なステータスカードを持ったが年会費ほどの値打ちがなかった
  • 年会費の絶対額が高すぎて負担に感じるようになった

こうしたケースでは、グレードダウンの方向でカードを変えたいという人もいるでしょう。いずれの場合も、現在持っているカードが利用実態に合わなくなったから変更したいという理由で、これらは全部カード変更の理由としては十分です。

避けたほうがいい入会特典狙いのカード変更

カード会社は様々な入会特典を付けて会員を募集します。どれを見ても魅力的なものが多いですね。しかし、これに惹かれてカードを選ぶことはあまりおすすめできません。

その一番の理由は「クレジットカードは長く使うもので、入会特典は一回きりのものだから」ということです。

入会特典自体はカード会社がその費用を負担しています。広告宣伝費という扱いの先行投資です。しかし、カード会員からそれを回収できなければカード会社は赤字になってしまいますね。

例えば、年会費無料のカードで、加盟店の手数料が3.24%だったとします。ポイント付与の形で入会特典に2,000円相当のポイント付けた場合、使わない人もいるので1,500円がカード会社の実質負担と仮定しましょう。

この1,500円を回収するためには、最低でも46,297円をカード払いで利用してもらわなくてはなりません。発行手数料や、カード払いに対するポイント付与まで考えると、5万円くらいの利用が求められるでしょう。

この入会特典狙いで、次々新しいカードに申し込んでは古いカードを解約するということを行った場合、申込みと解約の事実は指定信用情報機関に5年間残ります。

よく「申込みの事実は6か月残る」と説明されていますが、それは審査に通らなかった場合です。審査に通ってカードが発行されると、その記録は5年間残るのです。

6か月経ったら大丈夫だろうと思って、7か月ごとに入会特典狙いで新規加入を繰り返すと、カード会社からは「この人は入会特典狙いだな」と見えてしまいます。

支払い実績も見えますので、最初に1回使っただけであとは放置していたりすると、どのカード会社も審査の段階で断るようになるでしょう。

カード変更はできれば同じカード会社の中で行うほうがいい

カードのグレードアップを求める場合、同じカード会社の中で上位カードがあればそれを最初に検討してみるのが良いでしょう。

それが存在しないとか、欲しいカードではないという場合は他社に移行すると良いと思います。

同じカード会社なら与信枠が下がることはない

カードのグレードアップをする場合、気になるのは与信枠です。例えば一般カードからゴールドカードにアップする場合、同じ会社のカードであれば最低でも現状維持になるでしょう。

しかし、カード会社を変えた場合、グレードアップによって与信枠が減る可能性はあるのです。一方、カードのグレードを落とした場合は与信枠は原則減ると思っておいて下さい。

慎重に行うべきだが必要に応じてしっかり行うことも大事

カードを変更するということを安易に行うことは、目に見えないところでリスクを抱え込むことになります。

しかしクレジットカードは、ある程度他人による評価を受けることがないわけではありません。自分の社会的な立ち位置に見合ったカードに更新し続けることもまた重要だと考えて下さい。

個人的な意見としては、30歳を過ぎた人の、万人に共通のおすすめカードは「年会費1万円程度のゴールドカード」です。これはもっとも過不足のないカードだと言えると思います。

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