ETCカードが使えない!故障から支払い遅れまで原因は千差万別

出口料金所に差し掛かったのに、ETCのゲートバーが開かない。これは慌ててしまいますし、気分が悪いものです。これは一体どうしたことなのでしょう。

原因はいろいろ考えられます。自分の失敗から、不可抗力的なものまで色々なケースがありますので、原因と対処について見て行きましょう。

意外に多いETCカードの有効期限切れ

ETCと言うのは極めて短時間に情報のやり取りが行われるシステムなので、あまり大量のデータを処理することができません。ですので、カードの情報についてはカード番号と有効期限程度しかやり取りされないと噂されています。

しかし、それが本当であるかどうかはわかりません。カード会社も道路会社もそのあたりを明らかにしていないからです。しかし、おそらくはもう少し細かいデータもやり取りしている可能性は高いですね。

有効期限は車載器が読み取ってゲート側に送っている

古いものは別にして多くの車載器は、ETCのカードを挿した時に「有効期限は〇〇年〇〇月までです」と言うアナウンスを流します。つまりカード情報を読み取っているわけですね。

しかし、古い機械ではそれを読み上げたり、期限切れアラートをあげない物もまだまだたくさんあります。

しかし、期限切れのカードがささっているとゲートバーは開きません。これは特に注意が必要なことです。

料金所だけでなく、高速道路のあちこちに「期限切れのカードではゲートが開きません」と言う注意書きがありますね。気をつけましょう。このように注意喚起が繰り返されるには理由があります。

実はETCカードの有効期限をアナウンスする機能のない車載器は、ETCのカードとして正当なものであればエラー警告を出さないのです。ですから、気づかずに使ってしまう人が意外に多いということなんですね。

ETCのカードが期限切れだと、ゲートバーが開かない・支払いに使えないのは当然として、ETCによる割引も一切受けられませんし、スマートICの利用もできません。

有効期限は自分でしっかり管理しておく

ETCカードを持っていれば、何も手続きをしなくても、原則として有効期限の1か月前くらいには新しいETCカードが送られてきます。

しかし、全くETCを利用していないとか、ETCの利用で繰り返し支払いトラブルを起こしていたりするとかの原因があれば、ETCカードが更新されないことがあります。

有効期限の月の10日ぐらいになっても新しいカードが届かないようであれば、カード会社に問い合わせてみて下さい。

またETCカードはクレジットカードの一種ですので、転送不要郵便で送られてきます。ですので、次のようなケースでは新しいETCカードが受け取れていない可能性もあります。

  • 引っ越しをして、カード会社に住所変更手続きを行っていなかった
     →郵便局に転居届を出していても、転送されずに返送されてしまう
  • 不在票が入っていたのに気づかなかった・無視していた
     →郵便物の預かり期間は7日間なので、その間に受け取らなかったら返送される
  • 家族が受け取っていて、本人に渡すのを忘れていた
     →ETCの更新カードは本人限定受取ではないので、家族の誰かが受け取っている可能性がある

ですからETCカードについても、有効期限は自分で意識して管理しておくようにしましょう。

更新カードが届いたらすぐに古いカードと差し替える

ETCカードが更新され新しいものが届いても、古いカードの有効期間が残っているからとそのまま使い続ける人がいますが、それは絶対にやめましょう。うっかり月をまたいだら有効期限切れのカードを使ってしまうことになります。

更新カードは、古いカードの有効期間が残っていても届いた日から使えます。新しいカードに差し替えて、古いカードはハサミを入れて使えないようにして廃棄して下さい。

もし、すぐに高速道路を利用するチャンスがあるのなら、新しいカードで通行してみて問題がないことを確認してから古いカードを廃棄してもいいですよ。

もちろん、新しいカードも出荷前検査を通っていますので、滅多なことで不良品に出くわすことはないと思います。

クレジットカードを延滞したらETCカードは使えないのか

ETCカードの大半はクレジットカードの子カードとして発行されていて、支払も親カードのクレジットカードのものと一括して行われます。

ならば、もしクレジットカードの支払いを延滞してしまったらETCカードも使えなくなるのでしょうか。

延滞が原因でETCカードが使えなくなる可能性は意外に高い

ネット上には「クレジットカードは強制解約されてもETCカードは使える」とか「急に使用停止にしたら事故が起こるから責任回避のためにETCカードは使えるようになっている」などとまことしやかに囁かれています。

しかし、これはデマとまでは断定はできないものの、都市伝説のたぐいであると考えておいて下さい。まずは、有名な次の3社のETCカードの利用規約と、ETCを導入している道路管理者による「ETCシステム利用規定」を見てみましょう。

  • 会員が一切の債務のいずれかの履行を怠った場合に、道路事業者に当該ETCカードの無効を通知することがある(三菱UFJニコス)
  • 一般の支払いを停止したときに、加盟店(道路事業者)に当該カードの無効を通知することがある(イオンカード)
  • 当社に対する一切の債務の履行を怠った場合に、道路事業者に当該ETCカードの無効を通知することがある(楽天カード)
  • ETCカードを発行する者が無効としたETCカードは利用することができない(ETCシステム利用規定)

上の3つは代表的なカード会社のETCカード規定です。ここに書いてあるのは「毎月の支払いを行わないとETCカードも無効になるし、その事実を道路管理者に通告しますよ」と言うことです。

一番下はNEXCO3社や首都高速・阪神高速などの道路管理者が示している規定で、「カード会社から無効の通知があったETCカードは使えませんよ」と言うことなのです。

ですので、規定の上では延滞したらETCカードは使えなくなる可能性があるということですし、規定の他の部分を読むと、カード会社はETCの利用で事故や他の車とのトラブルが起こっても責任は負わないことを明言しています。

さらにETCシステム利用規定にも、規定に違反した使い方をしたことによる事故について責任は負わないとしています。

つまり、支払を延滞してETCカードが使えなくなり、それでゲートが開かなかったことが原因で事故が起こったり、他の車の運転者と喧嘩になったりしても、すべてカード会員の責任であると規約上に示されているのです。

実際の運用上は長期延滞になるとETCカードが使えなくなる

とは言え、たまたま1回だけ、それも数日支払いが遅れただけでETCカードを止めていたのでは色んな意味で大変です。ですので、おそらくクレジットカードが強制解約になるレベルでないと、ETCカードが止められることはないでしょう。

強制解約になる一番多い原因は「長期延滞」です。長期延滞とは毎月の支払いを60日を超えるか、3か月に及ぶかの期間遅らせてしまうことです。

この場合、指定信用情報機関には事故情報として登録され、新たにクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることができなくなります。さらに分割払い契約であっても、一括での返済を求められることになるでしょう。
この場合にはETCカードももちろん使えなくなります。

ただ実際の運用上、ETCでの利用金額は比較的少ないことなどもあって、ネット上の武勇伝にあるように「ブラックなのにETCカードは使える」と言う現象が起こることもありえます。

しかし、それは返せなくなった借金をふくらませるだけの行為ですから、決しておすすめできるものではありません。

ブラックなETCカードを排除する方法は明らかになっていない

ETCのシステムは利用時にカード会社に信用照会(オーソリ)を行いません。これには数十秒から数分の時間が必要なので、ETCでは時間が足りないからです。

ではどうやって無効通知をされたカードをゲートバーを開かないことで停止させるのでしょう。これについては回避策が作られるのを避けるために公表されていません。

しかし、例えばこんな方法が考えられますね。

  • 入口ゲートで利用されたカード番号はすべてサーバに送信される
  • サーバに登録された無効リストに一致するカード番号があったら、各ゲートに通知される
  • 各ゲートは通知されたカード番号が出ようとしたら停める

もちろん、無効カードが同時に1,000枚も2,000枚も高速道路に流入したら追いつかないでしょうし、入口で料金を払うタイプのところでは使えません。それでも、総当たりのような時間のかかる方法ではないので意外にできるかも知れません。

とにかく、クレジットカードの強制解約や無効通知を受け取ったら、「試しに」ETCカードを使ってみるということをしないようにしてくださいね。

ETCカードが使えない原因には故障や破損がある

ETCカードが割れてしまったとかは論外として、ズボンの後ろの財布に入れていて曲がってしまったETCカードも使えません。

ICチップに電気的な衝撃が加わった場合も、使えなくなっている可能性があります。この場合はETCカードを車載器に挿入した時にエラーが出ます。

どんなエラーがあるかは次の記事を参考にしてくださいね。

静電気は電子機器の最大の敵

ETCカードにはICチップが搭載されていて、表面にある金色の端子を通じて車載器と接続することでETC端末として機能するようになっています。

ですので、ICチップが破損してしまうと全く使えなくなります。ICは電源電圧5V・3V・1.8Vで動いていますから、過剰な電圧がかかると簡単に焼き切れてしまいます。

例えば、冬場に指先でパチっとなる嫌な静電気ですが、2,000Vから3,000Vくらいの電圧があります。電流量が少ないので生命に関わることはありませんが、電子素子なら簡単に壊れてしまいます。

ICカードの金色の端子に指で触れることは避けておきましょう。

静電気も怖いが不用意な抜き差しが電気的衝撃の原因になる

車載器はカードを挿入した直後や、高速道路のお知らせアンテナ付近を走行中、あるいは料金所ゲートへ接近中にはICチップへデータの読み書きを行っています。

この作業の途中でカードを抜き出してしまうと、少なくともその時のデータは壊れます。運が悪いと、過去に記録されたデータまで破損することもあります。最悪の場合はICチップそのものが壊れてしまうこともあるのです。

エラーが起きたときは慌てずに原因を探そう

ETCカードでエラーが起きたときは複数の原因が考えられます。エラーコードの内容に合わせて対応をしてみてください。

もし原因がわからなかったときは、ETCのカード会社に連絡してみましょう。

なおETCカードの取り出しは、車を停止して車から離れる直前に行うようにして下さい。

それ以外の場所で行うと、予想しない故障に見舞われる可能性があります。

特に、今後ETC2.0の導入が進んで行くと、高速道路以外の場所にもETCアンテナがたくさん設置されることになりますから、走行中の抜き差しが特にリスクの多い行為になるでしょう。

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