デビットカードのキャッシュアウト。レジでお金が下せる便利機能

デビットカードは預金口座から直接加盟店に支払いを行えるシステムです。クレジットカードのように立て替えはありませんので、原則使ったその場で口座から引き落とされます。

それなら、加盟店のレジで、買い物のついでに預金の引き出しができたら便利だと思いませんか。実はこのシステムは存在します。日本でも一部の加盟店で運用が始まっているんですよ。

店舗レジでの預金引き出しは一般化されている国もある

このデビットカードを使ってレジで買い物のついでに現金を引き出せるサービスは「キャッシュアウト」と呼ばれています。実際に行われている国では、比較的少額に対応していることが多いですね。

日本では加盟店が自由に決められるようになっているので、一概には言えませんが現在主力になっているイオングループでは 1,000 円単位で 30,000 円までになっています。

2019 年 3 月現在、キャッシュアウトに対応しているのは J-Debit だけで、国際ブランドデビットは対応していません。

日本では 2018 年 4 月にサービスが開始されたキャッシュアウト

キャッシュアウトと言うのは、実際に利用する場合にはどんなイメージになるんでしょうか。
例えば 1,135 円の買い物をした時に、10,135 円出して 9,000 円のお釣りを受け取ることってありますよね。あれに近いイメージになります。

普通、クレジットカードやデビットカードなどはキャッシュレス取引ですから「お釣りが出ない」ことがメリットの一つになります。一方、キャッシュアウトサ-ビスは、このお釣りを逆手にとって便利に利用する物なのです。

例えば、上の先生が答えているような買い物を例にとって、J-Debit でキャッシュアウトを利用したケースを見てみましょう。

  • 税込 1,135 円の買い物をする
  • レジでキャッシュカードを出し「デビットカードで」と言う
  • 続けて「キャッシュアウト 9,000 円もお願いします」と言う
  • キャッシャーは J-Debit でキャッシュアウト付きとして処理する
  • 口座から 10,135 円が引き落とされる
  • レジ係の人は現金 9,000 円とレシート、利用控えを渡してくれる

このような流れになります。口頭でキャッシュアウトの希望を伝え、受け取る金額と利用控えを確認するだけで OK なのです。

J-Debit は銀行のキャッシュカードがそのまま利用できる

このキャッシュアウトは、2019年 3 月現在、J-Debit のみで、国際ブランドデビットは対応していません。J-Debit とは次のような特徴を持ったデビットカードです。

  • 加盟店は J-Debit に加盟した店
     ・国際ブランドとは関係がない
     ・専用のアクセプタンスマークがある
  • 専用のカードはなく銀行のキャッシュカードがそのまま使える
  • ATM でお金を下ろすときと同じ暗証番号が必要になる

このように、基本的には国際ブランドデビットと同じように使えますが、加盟店の数が少ないのが弱点です。全国に30 万~40 万店程度だと言うことですね。

一方、専用のカードを必要としない利便性、必ず暗証番号が必要な安全性など、国際ブランドデビットより優れた部分もあります。

そして、このキャッシュアウトが始まったことで、今後集客ツールとして加盟店数が増えることが期待されています。

現金引き出しと買い物が加盟店ワンストップで利用できる

キャッシュアウトが利用できると、買い物のついでにレジでお金を引き出せるので、ATM を探してお金を下ろす手間が省けます。一方、大きな金額を下ろすとなると、キャッシュアウトでは対応しきれないという問題はあります。

しかし、大きな金額を引き出すというのはキャッシュレス時代には特別なイベントと考えて良いでしょうから、それほどのデメリットではないのかもしれませんね。

キャッシュアウトとは加盟店の協力が不可欠なサービス

キャッシュアウトは便利そうですが、お店は負担になりそうに思います。お金を一時的に立て替えるわけですし、レジにそれ用のお金の準備も必要になりますよね。
その通りですが、集客効果は高いでしょう。また、居酒屋さんやタクシーでも対応していることもあります。それはキャッシュアウトの利用金額が思ったより少ないからだと言われています。

キャッシュアウトが利用できる国は次の通りです。

  • 日本
  • アメリカ合衆国
  • カナダ
  • オーストラリア
  • ニュージーランド
  • ドイツ
  • オランダ

調査によると、アメリカでは一回のキャッシュアウト利用金額は 20 ドル~40 ドルぐらいだそうです。日本円で 5,000 円に満たない金額ですね。

やはり、レジで気軽に引き出せるとなると、大きな金額をまとめて引き出すこともないのでしょう。

キャッシュアウトは買い物客の誘引効果が期待できる

今のところキャッシュアウトが利用できる店舗は限られていて、イオングループのスーパー以外の加盟店は八丈島にしかありません。インフラが限られた八丈島では利用価値が高いと判断されたのでしょう。

一方、加盟店はキャッシュアウトサービスを行うことで、買い物客を呼び込める効果が期待できます。買い物はクレジットカードやデビットカードで行えても、現金が必要なシーンと言うのは必ずありますね。

例えば、子供が次の日に学校へ持って行くお金が必要だと言った場合に、銀行 ATM のある所へ出向いてお金を下ろしてから買い物に行かなくていいわけです。買い物のレジでまとめて処理できれば楽ですよね。

その結果、手間が省けるからと言うことで来店頻度があがればお店もうれしいです。また、一回 100 円~200 円程度の手数料を請求しても良いことになっていますが、2019 年 3 月現在、J-Debit のキャッシュアウトは手数料無料です。

都銀・地銀・信金のキャッシュカードはほぼ使える

J-Debitには、国内の多くの金融機関が加盟しています。特に、「銀行」と呼ばれるものではかなり多くのものが加盟しているので、利用できる人も多いでしょう。

一方で、信用組合などでは利用できないキャッシュカードも多いので、事前に調べた方が良いと思います。

合併前などの古いカードでも利用できる

金融再編の折に、銀行の合併などが繰り返されましたが、キャッシュカードはそのまま使い続けられています。J-Debit ではどのような扱いになるのでしょうか。
原則として合併前のキャッシュカードでも利用できます。一方、キャッシュカードとしての機能を失っているものは使えませんので注意して下さい。

あまりに古いカードだとちょっと不安かも知れませんね。例えば太陽銀行のキャッシュカードを持っていたとしたら、最後の発行から45年以上経っていますので、カードの劣化もひどいでしょう。

太陽銀行から、太陽神戸銀行、太陽神戸三井銀行、さくら銀行、三井住友銀行と変遷して行っています。もしそんな古いキャッシュカードを持っている場合は、最新のカードに交換しておいた方が良いでしょう。

多くの金融機関のカードが使えるが一部には使えないものもある

金融機関の種類ごとに見た場合、使えないキャッシュカードを発行しているところも、ある程度は存在しているので注意が必要です。

また、IC カードを発行していても、J-Debit では磁気ストライプのカードしか利用できない銀行もありますから、あらかじめチェックしておきましょう。

  • 都市銀行:使える
  • 地方銀行:使える
  • 第二地方銀行:ほとんど使える
  • 信託銀行:ほとんど使えない
     ・SMBC信託銀行は使える
     ・三井住友信託銀行は使える
  • 新しい形態の銀行:使えるところもある
     ・例:イオン銀行:使える
     ・例:楽天銀行:使えない
  • 信用金庫:使える
     ・信金中央金庫を除く
  • 信用組合:使えるところと使えないところが半々程度
  • 労働金庫:使える
  • 農業協同組合:使えるところが多い
  • 漁業協同組合:使えないところが多い

具体的な金融機関名は [ J-Debitナビ 金融機関検索 ] で検索して下さい。

まだまだキャッシュアウト対応店は少ない

2019 年 3 月現在、キャッシュアウトに対応しているのはイオングループのスーパーのうち 62 店舗と、八丈島にある個別の企業と店舗 5 つだけです。

詳しいことは [ J-Debitナビ 加盟店検索 ] で検索ページを探し、キャッシュアウトにチェックを入れて検索してみて下さい。

アクセプタンスマークに赤帯があれば対応している

キャッシュアウト対応店舗には、何かの案内があがっているのでしょうか。専用アクセプタンスマークとかがあると判りやすいのですが。
ありますよ。J-Debit のアクセプタンスマークは青と緑が基調ですが、赤帯が入っていたらキャッシュアウトに対応しています。

これがキャッシュアウト対応店舗のアクセプタンスマークです。キャッシュアウトだけのお店と言うのも想定されているようですが、今のところ必ず買い物との併用になっています。

キャッシュアウト対応店舗のアクセプタンスマーク

キャッシュレス時代の新しい現金利用法になるかも

キャッシュレス時代とは言っても、必ず現金が必要になるシーンはありますよね。そうした際に ATM を使わずともお金が引き出せるのは画期的です。

もしかするとこれがきっかけになって J-Debit が爆発的に普及するかもしれませんね。

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