限度額はお守り、クレジットカードで一杯まで使うのは止そう

皆さんは、自分のクレジットカードの現在の利用可能金額をちゃんと把握していますか。使いすぎには注意していても、意外に利用可能金額まで見ていない人は少なくないようです。
もちろん、普段使う金額に比べて、利用限度額が大きい場合はそれほど気にしなくても良いでしょう。一方で、元の利用限度額が少ない人はしっかりチェックしておいたほうが良いですよ。

クレジットカードにはそれ以上使えないという上限がある

クレジットカードには与信枠(限度額)というものが設定されています。明示的に金額が示されている会社もあれば、そうでない会社もあります。
ステータス的に高いと言われるアメックスやダイナースクラブは、明示的な与信枠は示されていませんが、それでも内部では上限を設定しているので、例外的に大きな買い物をする時には事前承認が必要になります。

一般的なクレジットカードには3種類の限度額が設定される

私たちが、最初にクレジットカードを手にした時には、カードと一緒に届く書類にそのカードの与信枠が記載されています。与信枠は主に3つの要素で成り立っています。

  • 翌月一括払いで利用できる限度額
  • 分割払いやリボルビング払い、ボーナス払いで利用できる限度額
  • キャッシングが受けられる限度額

この時に注意が必要なのは、与信枠は上の3つの限度額を合計したものではないということです。合計金額が与信枠の範囲であれば、それぞれの限度額までは使えるという意味ですから、誤解しないように注意して下さい。

限度額によっては法的な上限規制がかかることがある

例えば、与信枠が100万円のクレジットカードがあった場合、翌月一括払いの限度額は、大抵の場合100万円に設定されているはずです。この翌月一括払い(マンスリークリア)の限度額には法的な規制がありません。各社で自由に決定しています。
一番下のキャッシングについては「年収の3分の1以下」と言う、貸金業法の総量規制が有名じゃないでしょうか。銀行や信用金庫などそれぞれを管轄する法律がある業種には適用されません。
主に消費者金融とクレジットカード会社がその対象になり、そこでお金を借りた人は、指定信用情報機関の株式会社シーアイシー(CIC)と株式会社日本信用情報機構(JICC)にその情報が登録されます。
カード会社などは、キャッシングの申し込みを受けた際には、その登録情報を元に、他社からの借り入れや与信枠の設定と合計して、年収の3分の1以内に収まるよう限度額を設定します。
もちろん、キャッシング枠を申し込むことは必須ではありません。一部の消費者金融系カード会社以外では、キャッシング枠ゼロでもカードの申し込みが可能です。
そして、翌月一括払い以外での支払いについては、割賦販売法によって「年収から、他社で利用している分割払いの年間支払額を引き、さらに法で定める生活費の目安を引いた額」×0.9がその枠になります。

このため、上で示した例の場合、与信枠100万円・翌月一括払い限度額100万円・分割払いなどの限度額60万円・キャッシングの限度額20万円と言った設定がなされるようになっています。
この場合、3つの合計は180万円ですが、与信枠は100万円ですので、仮にキャッシングなし・ボーナス払い30万円を利用した場合には、翌月一括払いの限度額は70万円になるということです。

会社によっては枠を細分化しているケースもある

カード会社によっては、分割払い枠を2回払いや回数指定払い、ボーナス払い、リボルビング払いなどに細分化してそれぞれの上限を決めている場合もあります。
また、キャッシング枠も国内枠と海外枠について、それぞれの上限を決めているケースもありますね。
いずれも細分化枠と上位の枠の関係は、与信枠と限度額との関係と一緒で、どれかを使うと他の枠が減るという形になっています。

限度額を超えたクレジットカードの利用は原則としてできない

与信枠も限度額も「それ以上は利用できない」と言う設定数値ですから、それを超えてクレジットカードを利用することはできません。多くの場合、自動的に判断されますから人の入り込む余地が無いのです。
ただし、事前にカード会社に連絡して承認や限度額の引き上げが行われていれば問題なく利用できますが、これは限度額を超えて利用しているわけではありませんね。限度額の方を変更しているだけです。

ステータスカードは事前承認型になる

アメリカンエクスプレスやダイナースカードの場合は、入会時の審査によって社内で決められた与信枠が「目安の金額」として設定されています。これは電話で問い合わせれば教えてくれますので、それを基準に普段の利用額を決めて下さい。
この2つのカードに関しては「このカードだからいくらまで」と言った一律の設定は行われません。信用さえあれば、上限はないと言って良いかも知れないのです。
例えば、アメリカンエクスプレスのカードで、2000万円の自動車を買いたいと思ったら、高価な買い物なので取り敢えず専用の窓口に電話します。すると「あなたの与信目安は1000万円なので指定口座に1000万円振りこんで下さい」と言われるそうです。
また、ダイナースクラブのカードで、タマホームで家を買うことができます。多分土地まで一緒に買うことはできないと思いますが、そういうお金持ちの世界のことは、私には想像もできないのでわかりません。
この場合も、事前にダイナースクラブへ電話して事前承認が必要になっています。OKが出る人の場合、翌日にタマホームへでかけて、普通に「この家、カードで下さい」と言えば良いだけです。ポイントがすごく溜まりそうですね。

一般のクレジットカードでは一時増額という制度が便利に使える

耐久消費財など、なにか大きな金額のものを購入したいけれど、カードの枠が足りないという場合には、一時増額という制度が便利に使えます。
これはそうした一時的な利用に対して、電話などで申し込むことで一定の期間だけ与信枠を大きくしてもらえる制度です。ただし、この制度を利用している間は全て翌月一括払いになります。
リボルビング払いや分割払い、ボーナス払いなどは利用できません。例えば、お金は手元にあるけれど、せっかくだからポイントを付けてもらえるとお得だと思った時に使いましょう。
仮に10万円の冷蔵庫を購入した場合、1%のポイントバックで1,000円お得になるわけですから利用しない手はありませんね。

なお、自分の信用情報やカードの利用実績に自信がある場合は、恒久的な増枠を申請してもいいですね。つまり与信枠そのものを大きくして貰う手続きです。
もし、手持ちのカードの上限まで与信枠が増えている場合は、一つ上のカードに申し込んでみることになります。

海外旅行のための一時増額は審査に通りやすい

海外旅行に行く時、クレジットカードは必須のアイテムと言って良いでしょう。しかし、もともと与信枠が小さく、さらに結構利用している場合は、利用可能残高に不安があるケースがあります。
こうした場合は、カード会社に連絡して「海外旅行のための一時増枠」を依頼してみましょう。もちろん審査がありますので、必ず認められるわけではありませんが、海外旅行の場合は比較的通りやすいようです。
そのカード会社だけでなく、他の分割払いなどの毎月の支払いに遅れがあったり、一度でも長期延滞をしていたりすると認められないでしょう。
長期延滞があった場合には、増枠申請をしたタイミングの審査で、逆にクレジットカードの利用停止になる可能性すらあります。
そうしたことがないなら、堂々と申し込んで下さい。一時増枠は、早ければ申し込んだ当日に、遅くとも数日以内に結論が出ます。海外旅行増枠の場合は、渡航予定日から帰国予定日までの期間だけ、海外での利用に限って増枠されます。
また、与信枠が10万円~20万円程度の、学生や若年層向けのクレジットカードの場合、最初から海外での利用枠に限って30万円が設定されているカードもありますので、詳しいことは電話で問い合わせれば良いと思います。

クレジットカードの利用可能額は支払いを行うと増える

クレジットカードの利用可能額は、もともとの与信枠または利用限度額から、それまでに利用した金額を差し引いたものです。
ですから、請求が確定し、指定の引き落とし日に銀行口座から引き落とされたことがカード会社に報告された段階で、その金額分利用可能額が復活します。引き落とされたら即時に、ではないことに注意して下さい。

クレジットカード利用中なら与信枠と利用可能額は一致しない

クレジットカードを毎月普通に使っていれば、設定された与信枠まで利用可能額が復活することはありません。つまり、常になにがしかの金額について立て替えてもらっている状態が継続するということです。
例えば、月末が締日で、与信枠30万円のクレジットカードを持っていたとします。銀行からの引き落としは毎月27日で、当日が土日の場合は翌営業日になります。
さらに、銀行の引き落としが完了したことがカード会社に連絡され、利用可能額が復活するのに一週間かかったとしましょう。
仮に、6月末に新しいクレジットカードが届いて7月1日から使い始めたとします。7月のうちに5万円利用すると、7月末現在の利用可能額は25万円ですね。
さらに、8月に入って26日までに4万円利用すると、利用可能額は21万円になります。そして、27日に7月利用分の5万円が銀行引き落としでカード会社に支払われますが、利用可能額は直ちに復活はしません。
さらに8月末までに1万円利用すると利用可能額は20万円に減ります。そして、引き落としのあった日の一週間後である9月3日になって、ようやく利用可能額は引き落とされた5万円分回復して25万円になるのです。
これが繰り返されますから、全くカードを利用しない月がない限り、利用可能額が与信枠いっぱいまで回復することはないのです。

一ヶ月の利用の目安は与信枠の30%~40%以内にしよう

上の例のように、最長で利用から2か月弱遅れて支払う形式になっているのであれば、与信枠の半分までは一ヶ月に使っても良いような気もします。
しかし、与信枠いっぱいまでカードを利用するのは決して良いことではありません。できれば80%未満ぐらいに抑えておくほうが安全ですね。
これは、上の例で言うと、1月に与信枠の45%(13.5万円)を利用し、2月にも同じだけ使ったとすると、2月末時点での利用可能金額は3万円にまで減っています。
そして、銀行引き落とし日の2月27日が土曜日であった場合、実際の引き落としは3月1日の月曜日になるわけです。そして、それがカード会社のデータベースに反映されるのが1週間後の3月8日です。
もし、3月5日に公共料金と携帯電話料金の、合わせて3万100円がカードに請求されたらどうなるでしょう。限度額不足で支払いを断られるのが公共料金の方であればまだマシですが、携帯電話料金であれば問題が起こるかもしれません。
携帯電話料金に本体代金の分割払い分が含まれていると、指定信用情報機関の信用情報に瑕がつくかも知れません。
こうした例も考えられますので、クレジットカードの利用は、一ヶ月あたりにして最大与信枠の40%までを目安にしておくのが安全だと言えるでしょう。

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