クレジットカードの支払いのキャンセルは意外に手間!注意点を説明

クレジットカードで買った商品を返品したい、クレジット利用で申し込んだサービスをキャンセルしたいと考えたことある人は多いのではないでしょうか。

この場合、カードの支払いはどうなるのでしょうか。返品伝票を切ってもらった場合、すぐにカードの利用明細から削除されるのでしょうか。実はこれが意外に難物なのです。

クレジットカードで支払った物はクレジットカードに返金される

クレジットカードで買い物をして後から返品した場合、その返品が受け付けられたとしても、支払った金額についてはクレジットカードに返金されます。

現金で返金されることはありませんので、お店に対して現金での返金を要求したりしないでください。

その理由を説明していきます。

クレジットカード支払いでは加盟店が手数料を支払っている

あなたがクレジットカードを使って買い物をしたとしても、クレジットカードの取扱手数料を請求されることはありませんね。

では、カード会社はどこで利益を上げているのでしょうか。翌月一括払いであれば、毎月の請求に手数料が加算されることもありません。

実は、カード会社は加盟店から数%の取扱手数料を受け取っているのです。仮に1万円の買い物をカードで決済した場合、カード会社からは例えば400円の手数料を差し引いた、9,600円が加盟店に支払われるのです。

これはクレジットカードが使えるお店の方が、現金しか扱っていないお店より来店客を呼び込みやすいとか、客単価の上昇が見込まれるとかの営業効果が期待できるからです。受益者負担と考えても良いでしょう。

クレジットカードの仕組みについては、次の記事で詳しく説明しています。

クレジットカード決済のシステム上、加盟店は返品を受けても、その代金を現金で返すことはできません。

お店側にキャンセルの依頼をして、クレジットカード会社を通して返金してもらうように交渉をしましょう。

次では、どのように返金されるのか説明していきます。

クレジットカードへの返金はカード利用料金との相殺か現金の振り込み

クレジットカードを使った買い物の返品・キャンセルの場合の返金は、おおまかにわけて3パターンあります。

第一は、購入・利用日と返品・キャンセル日が比較的接近していて、すべての処理が同じ締日の期間内に処理された場合です。

この場合には、クレジットカードの利用そのものがなかった扱いになります。請求も行われませんし、返金も行われません。

第二は、購入・利用日の後、締日をまたいで返品・キャンセルが行われた場合です。この場合には締日を過ぎていますから、一旦請求が行われ、引き落とし日には銀行口座から引き落とされます。

そして、返品・キャンセルが行われた日が属する締日の範囲で返金処理が行われ、その締日の中の利用額から返金額を差し引く相殺処理が行われます。つまり、その月の引き落とし額が少なくなると言うことです。

第三は、第二と同じパターンの返品・キャンセルが行われた際に、その金額が大きいとか、相殺処理をする月の利用額が少なく、相殺できなかったと言う場合です。

この場合には、さらに翌月の利用額からも相殺する可能性もありますが、相殺しきれなかった金額を、引き落とし口座に振り込んでくれるカード会社もあります。いずれにせよ、その月の請求額はゼロになります。

返金の依頼は利用店舗などで行う!クレジットカード会社には依頼しないで

カードを利用した商品の購入やサービスの利用は、カード利用者と商品やサービスの提供者との間の契約ですから、返品・キャンセルはその2者の間で行わなければなりません。

カード会社は支払いとその収納を代行しているにすぎませんから、その部分に立ち入ることは許されないのです。

ですから「キャンセルしたので返金してくれ」とカード会社に連絡しても取り合ってもらえません。

キャンセルができても返金されないことがあるので注意が必要

もっとも有名なのはホテルの予約ですね。原則として当日キャンセルの場合、キャンセル料金として宿泊料金の100%が請求されます。

つまりキャンセルできないのと同じなのです。

当日にキャンセルする場合でも、ホテルにキャンセルの連絡はしましょう。

ホテル側に二重取りさせるのは面白くないかも知れませんが、キャンセル待ちの人がいた場合、きっとお客さんの方に喜ばれるでしょう。

また、飲食を伴うお店の予約などの場合も、仕入れの関係で、利用予定日までにある程度の期間がないとキャンセル料を請求されます。

当日キャンセルがダメなのはもちろんですが、特殊な食材などを予約した場合には、1か月前までにキャンセルしないとキャンセル料を取られることもあります。

一般的には1週間くらい前であれば大丈夫でしょう。

最近では予約しておいて来店しない非常識な人のことがよく問題になっていますので、おそらくこれからは、飲食店の予約にはクレジットカードが必須になる可能性が考えられますね。

このようなケースの場合、全額返金になる場合と、キャンセル料を別に請求される場合がありますが、基本的には差額分の返金が受けられると言うケースが多いでしょう。

返品不可の商品については購入前によく確認しておく

実店舗であれ通販であれ、生鮮食品と指定温度保存が必要な食品(冷凍・チルド食品など)は返品できません。これは一旦店の手を離れた段階で、品質の管理が行われていたと言う保証ができないからです。

また、衛生用品についても原則として返品はできません。未開封であっても、開封後の再封が可能な容器に入っている場合には、衛生的に保証できないからです。

さらに、医薬品も返品できないことが多いですね。特に処方箋薬は返品できないルールになっています。処方箋薬は購入するものではなく、医療行為に対して支払いを行い、お薬は給付されるものだからです。

もちろん、返品を受け取ってもらえるかもしれませんが、お金は1円も返してもらえません。これは法律に定めがありますから、曲げることは不可能です。

その他、特売品やオーダーメイド製品、その他の理由で返品不可のものは、必ず店頭なり商品なり通販サイトなりに表示してあります。「返品不可表示に気づかなかった」のは、基本的に購入者の責任です。

なお、特に明記していなくても、開封後の商品は原則として返品できません。衣料品などで「サイズが合わなかった」と言ったケースの場合、開封後でも返品を受け付けてくれる会社もありますが、これは例外的な存在です。

こうした場合は、逆に「開封後でも返品可」と言うことをアピールしていることが多いですね。

返品を断られたらカード会社でもどうしようもない

正当な理由で返品を断られたり、キャンセル料を取られたりした場合には、カード会社に文句を言ったり泣き付いたりしてもどうしようもありません。

一方、例えば不良品をつかまされて交換に応じないとか、宣伝広告とは全く異なる悪いサービスしか受けられなかったと言った場合には、違う次元での話になります。

翌月一括払いではなく、分割払いリボルビング払いにしている場合、4万円以上(リボルビングの場合3万8千円以上)の商品については、カード会社に書面で支払い停止を申し入れることができます。

もちろん、状況に関してカード会社が確認して、それが受け入れられる必要がありますが、OKが出たらそれ以降の支払いは停止できますし、すでに支払った分も返金されます。

一方、翌月一括払いの場合はこの方法は取れません。チャージバックの依頼をカード会社に行うことになりますが、こちらは難易度が上がります。

詳しいことは別の記事にありますので、そちらを見て下さい。

クレジットカード決済の場合キャンセル手続きをしてもすぐに返金されない

先に3つのパターンを紹介しましたが、その中で、締日をまたぐ返品・キャンセルの場合、一旦銀行引き落としがあると言うことをお話ししました。

そうなった場合、返金はそれ以降のカード利用料金から相殺されますので、早くても一か月後と言うことになります。伝票処理の都合によってはさらに遅れることもあり得ます。

返品・キャンセルを申し入れてもすぐに処理されるわけではない

電話などで返品やキャンセルを申し入れた場合、その場で赤伝処理(返品伝票の発行)を行ってくれるとは限りません。キャンセルの場合はキャンセル料の発生の有無を確認した上で処理されるでしょう。

もちろん、キャンセルについては手続きだけの問題ですから、比較的早く処理されると思います。

一方、返品の場合は、少なくともその商品が店舗に届かないと処理が開始できません。

実店舗に商品を持ち込んでの返品であれば、比較的処理が早いと思いますが、それでも商品に傷みがないかどうかの確認してからと言うことになります。

通販の返品の場合、宅配便などで商品を送り、それが店舗などに届いてから商品の確認にかかります。そして、問題がなければ返品伝票の処理になります。

一方、商品が再販できない状態で返品されてきた場合には、返品は受け付けられず、事後の処理について話し合いを行うと連絡してくるでしょう。

いずれにせよ、少し時間がかかるため、次の締日をまたいでしまうと、返金は2か月後になります。さすがにそれ以上待たされることはないと思いますので、あまりに遅いようであれば、カード会社にも連絡はしておきましょう。

返品・キャンセルの締日はカード利用の締日とずれることがある

カード利用の締日が毎月月末だからと、返品やキャンセルを月末までに申し入れれば、その月のうちに処理されると思ってはいけません。

返品・キャンセルについては、カード利用者からの申し入れがあった日を基準に行われるのではなく、加盟店が赤伝処理を行った日を基準に行います。

ですから、月末までに返品したとしても、赤伝処理が加盟店用の伝票締切日をまたいでしまうと翌月回しになりますし、逆に月末を過ぎてから返品しても、赤伝処理が早いと当月の処理になることもあるのです。

ですから、カード利用者の側から返金処理がいつになるかはわかりません。

どうしても知りたい場合には、返品やキャンセルを行った後から加盟店に連絡して、何月分の処理になるのかを確認しておくのが良いでしょう。

カードの利用が増えるとキャンセルも複雑になるので余裕が必要

キャッシュレス化の流れの中で、クレジットカードそのものや、クレジットカードに紐付けられたポストペイ型電子マネー、ペイアプリなどの利用が増えると、キャンセルの時の時間差が問題になってきます。

現金払いであれば、返品してOKならお金を返してもらうだけで済んだのが、そこに締日と返金日がかかわってくるからです。

ですので、銀行残高にもカードの利用枠にも、多少の余裕がないと困るかも知れませんので、そうしたことを意識して毎月の予算を立てておきましょう。

※ 掲載の情報は2019年7月現在のものです。

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