銀行口座は分けるかまとめるか。クレジットカード管理の極意

複数のクレジットカードを持っている場合、引き落とし口座をどのように設定するかで悩むこともあります。全部同じ銀行口座を利用したほうが良いのか、カードごとに口座を分けたほうが良いのか。

これは考え方とその人のスタイルですから一概には言えませんし、どちらも一長一短という要素も排除できません。ちょっと考えてみましょう。

管理ができるのであればどんな方法でも構わない

クレジットカードの引き落としに使う口座には、カード会社が認めているところであれば特に制限はありません。複数のカードを一つの口座から引き落としてもいいですし、カードごとに異なる口座を利用してもいいです。

毎月の支払いに遅れないようしっかり管理できるのであれば、どこの銀行口座を使ったとしても問題はありません。あとは自分にとって便利な口座を選ぶだけです。

収入が入ってくる口座を指定しておくと残高不足が起きにくい

サラリーマンや法人の経営者であれば、給料の振込口座をクレジットカードの引き落とし口座に指定しておくのが便利です。

これならば、うっかりお金を入れておくのを忘れていた、と言った失敗を避けられます。

自営業やフリーランスの人も、収入が入ってくる口座を指定しておくと安全ですね。学生さんの場合は仕送りやバイト代が入ってくる口座にしておきましょう。

もし、収入が入ってくる日と引き落とし日の間に1週間以上差がある場合には、他の要素を優先しても良いかも知れません。

消費計画を意識して口座を分けるのも悪くないが手間はかかる

例えば、普段の消費についてしっかり管理したいという人は、目的ごとに銀行口座を使い分けているかも知れませんね。

そうした場合、収入の入ってくる口座から引き出したお金を、それぞれの目的別にお金を移動させているでしょう。

クレジットカードの支払については、専用の口座を設けておき、その口座には他の支払いを一切設定しないということで、予想外の引き落としで残高不足が発生することを防げます。

火災保険や自動車の任意保険、JAFなどの会費、住民税や固定資産税・自動車税等の納付に銀行の口座振替を利用している場合、毎月ではない引き落としがあるため、予定が狂うことがありますね。

もちろん、クレジットカードの引き落としは収入の入ってくる口座にしておいて、そうしたイレギュラーな納付に利用する口座を別に設けておいてもOKです。

固定資産税にせよ自動車税にせよ、あるいは任意保険にせよ、場合によっては割合大きな金額が請求されますから、別の口座にしておくほうが良いでしょう。

口座を分けると手間かお金が必要になる

用途別に口座を分けておくと、その都度お金を移動させる必要が出てきますね。そうすると、少なくとも自分でお金を引き出し、それを目的の口座に入金しなくてはなりません。

もちろん目的の銀行が離れている場合は、振込でもいいですし、インターネットバンキングで振り込めば家から出る必要もありません。ただし、それには振込手数料が必要になります。

つまり、手間かお金のどちらかを必要とすることになるわけです。

最近では、ネット専業銀行や信託銀行、新たな形態の銀行などの一部には、条件によって他行への振込手数料が、一定回数無料になるサービスを行っているところもありますので、それを利用するのも良いかも知れませんね。

万が一に備えて銀行口座を選ぶという方法もある

どんなに注意していても、どんなはずみで残高不足が起こるかはわかりません。そうした時に、次善の策としてすぐに再引き落としをしてもらえる銀行口座を選んでおくという方法があります。

もちろん、再引き落としになれば指定信用情報機関に情報が残る可能性もありますが、少なくとも長期延滞による金融事故という最悪の事態だけは避けられます。

系列銀行を選んでおくとこうしたサービスが受けられやすい

例えば、三井住友VISAカードの場合は、三井住友銀行なら再引き落としのサービスが受けられます。原則として、26日の引き落としで残高不足が合った場合、翌月15日までは毎営業日に引き落としが試みられます。

ですから、引き落とし日の午後3時以降に確認する習慣を付けておけば、遅くとも翌日には再引き落としができるので安心ですね。

同じサービスはみずほ銀行でも受けられますが、三菱東京UFJ銀行の場合には、翌月5日に1回だけ再引き落としのチャンスがあります。

楽天カードの場合は、楽天銀行の他、ゆうちょ銀行を除く都市銀行と、一部の地方銀行については指定の引き落とし日の翌日から4営業日連続で引き落としが試みられます。

ゆうちょ銀行の場合は、上の連続再引き落としの最終日に一回だけ再引き落としが試みられます。それ以外の銀行や信用金庫などの金融機関の場合は再引き落としサービスは使えません。自分から連絡して振込口座の指定を受け、支払うことになります。

JCBカードの場合は、一部の金融機関については特定の再引き落とし日が指定されていますが、それ以外は電話で問い合わせるように案内されています。

一方、イオンカードの場合は、イオン銀行に限り3日連続の再引き落としが行われますが、それ以外の銀行では再引き落としサービスは行われません。

このように、カードによって対応やサービスが大きく異なるので、口座の選び方も自ずと異なってくるでしょう。もちろんセゾンカードやACマスターカードのように、再引き落としはなく、自分で振り込むという会社も数多くあります。

ステータス性の高いカード会社に再引き落としはない

アメリカンエクスプレスやダイナースクラブのような、ステータス性の高いカード会社の場合、引き落としができないということを前提の制度は設けられていません。

ダイナースクラブは支払い専用窓口への電話を促しているだけです。アメリカン・エキスプレスの場合は、請求書に書かれている銀行口座への振込を行うことになります。

「今後のサービス利用に支障が出る」と柔らかい言葉ではありますが、利用停止を伺わせる表現があるのが、さすがにステータス性の高いカードだなと思います。

残高不足を予防するためにやっておけること

もちろん、支払い用の口座にたっぷりお金が置いておければ問題ないわけですが、それはそれでちょっと難しいケースもあるでしょう。お金を寝かせておくのももったいないですしね。

そうした場合には、まず自分のカードの月間平均利用額をチェックして、それと同等程度の定期預金を、引き落とし口座の銀行に置いておきましょう。

当座貸越という便利な方法がある

ネット専業銀行などを除いて、従来からあるタイプの銀行の場合、普通預金と言うものは定期預金とセットになった総合口座になっていることが多いですね。

この総合口座の定期預金にお金を預けておくと、自動的に当座貸越がセットされます。

これはその定期預金を担保に、普通預金が不足した場合、定期預金の90%を上限にお金を貸してもらえると言うものです。

例えば、総合口座の定期預金に10万円を預けておくと、カードの請求が回ってきたときに、預金残高が不足していた場合、9万円を上限に貸してもらえるというわけです。

もちろん、貸し過ぎはなく、不足した分だけ補充してくれますし、返済は普通預金への入金だけで自動的に行われます。金利は、多くの場合定期預金金利に0.5%ほど加算した利率が適用されます。

マイナスが常態にならないように注意しなくてはならない

当座貸越が行われた場合、普通預金通帳の残高にはマイナス表示が行われます。

これに気づいたら、少しでも早く入金して借金している状態を解消しましょう。

そうしないと、非常用にセットした定期預金の意味がなくなります。

また、当座貸越にセットできる定期預金は、多いと200万円ぐらいまでセット可能です。つまり180万円まで借りられるということですね。クレジットカードの支払の残高不足に対応するには大きすぎるでしょう。

あまり大きな金額をセットしてしまうと、ついついそれを支払いに充てるのが習慣化してしまいかねません。そうしたことを防ぐために、定期預金を当座貸越の担保にセットする金額は、月々のカード支払い額相当程度にするのが良いですね。

それ以上の金額を総合口座の定期預金に入れる場合には、預け入れの際に「当座貸越には利用しない」と言う旨を告げて預け入れると良いでしょう。そうすれば、その定期預金では自動借り入れが行われません。

カード用の銀行口座を分けることにそれほど意味はない

クレジットカードの支払に使う銀行口座を分ける必要は特にありません。先にお話した再引き落としの便宜を図ってくれるということは、それなりにありがたい話ですが、そもそも残高不足に注意しておけば良いことですね。

また、一部のメジャーなカードを除いて、再引き落としのサービスはありませんから、それだけを理由に口座を選ぶのもどうかと思います。

カード払いを中心に組み立てると銀行口座はそれほど重要ではない

月々に発生する様々な支払いですが、これをできる限りカード払いにしておくと、銀行口座から引き落とされるのはカードの利用料金だけという形になります。

そうなったら、クレジットカードの利用残高だけを管理しておくだけで、銀行引き落としの支払いについては、ほとんど気にしなくてよくなります。

もちろん、カード払いに対応していない家賃や新聞代などは、口座引き落としになるでしょうが、そちらの方を別口座にすることで対応できるでしょう。

先にお話した各種税金や公共料金等も、事前に申し込んでおけば問題なくクレジットカード払いにできます。ただし、税金類は手数料を請求されることがありますので、ポイントが稼げてもそれで相殺されるでしょう。

支払口座を変えるか給与振込口座を変えるか

支払い管理がしやすいように銀行の口座を変更するとした場合、クレジットカードの自動引き落としの口座を変えるか、給料振込みの口座を変えるか、あるいは両方変えてしまうかという可能性が考えられます。

もちろん、今のままで使い勝手が良ければ、わざわざ変える必要はありません。

しかし、引っ越した関係で、銀行の支店が不便なところになってしまうなんてことはよくありますよね。

場合によっては、近所のコンビニATMで全部済ましたいということもあるでしょう。そうした場合、ネット専業銀行のほうが便利なこともあります。

給与振込口座は、建前上は社員の希望するどこの口座にでも、会社が対応しなければいけません。しかし、現実問題として会社はいくつかの銀行を提示して、そこから選んだりするように求めてくることも少なくないですね。

ですから、こればかりは個々の事情に合わせて考えなくてはいけません。難しいかも知れませんが、自分でよく検討してみてください。大切なのは、残高不足を最も起こしにくい方法を選ぶということです。

銀行の選び方のヒント

まず、再引き落としのサービスを行っている多くのカード会社が、再引き落としサービスに対応しているという点で見た場合、支店数は少ないですが都市銀行を選んでおくのが便利です。

また、当座貸越を考えるのであれば、支店数が多い地方銀行や信用金庫などを選んでおくと、窓口やATMを利用するのに便利だと言えるでしょう。

インターネットバンキングを中心に考える人は、ネット専業銀行が良いですね。普通預金金利も高めです。

こうしたことと、自分の環境を考え合わせて決めて下さい。

※ 掲載の情報は2019年7月現在のものです。

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